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VJをする類人猿がVJやそれらの周辺に関する雑感を文章化するブログ

旅の記録 2008-05-19(2)

3時間ほど寝ていた。目を覚ますとバイカル湖の横を走っていた。天気がよくないので遠くに靄がかかっていて距離感もさっぱりわからない。波が立っていて向こう岸も見えないので知らずにこの風景を見たら海と勘違いするだろうか。

時刻表にはない時間に鉄道が止まった。客が誰も降りないところをみると予定外の停車らしい。鉄道の連結部分が喫煙場所になっているので粗これタバコを吸っていると、ウラジオストクから一緒にロシアに入国したじいさんが話しかけてきた。英語で話しかけてきたので内容を要約すると東京に数週前にいて南千住界隈の安宿の止まっていたようで今は66歳だがあの辺りの宿にはだいたい泊まったらしい。漢字は勉強したが難しくてよくわからなかったとか、キルリ文字は26文字以上あって発音も違うのでよくわからない、とのこと。どこに行くのか聞きそびれた。
かれこれ20分位止まっているだろうか。イルクーツクまではあと2時間。

イルクーツクには着いた。この街は今までの街に比べると大きい街だ。なにせ高い建物がある。売店に肉や魚の類いのものは発見できなかったので先日食べたカップ麺のチキン味と菓子パンのようなものを買う。次はジュースを買おう。
現在モスクワ時間13:00位。次の長い停車駅は"Zima"という駅だ。先ほどのの停車で予定時間より1時間ほどずれているのでモスクワ時間18:00くらいに到着するのだろうが、さて現地時間は何時なのか。少しは西に進んできたので1時間か2時間はモスクワに近づいているはず。車内はウラジオストクを発車した頃に比べると乗客も増え少しにぎやかになってきた。
カップ麺 24ルーブル50k x2個 49ルーブル
・菓子パン 10ルーブルx2 20ルーブル

カップ麺のチキン味は最初に食べた唐辛子味?よりはだいぶまし。付属のちゃちなフォークで食べてみたが食べづらい事この上ない。フォークを持ってきてよかった。スモークソーセージも食べきってしまったので次に見つけたら買いたい。ソーセージ、魚、ジュース

モスクワ時間17:00過ぎ"Zima"着。1時間の遅れはほぼ取り戻したようだ。駅には売店が見当たらず特に何も買えなかった。駅の時計はデジタルでモスクワ時間と現地時間を順に表示している。それによるとここはウラジオストクから2時間モスクワに近づいていて、時間帯でいうと香港と同じ時間帯で日本から-1時間。気温は10°だった。どおりで半袖では寒いはず。

同室の男(ジミール)がヒマワリの種をくれた。「中国人か?」と聞くので「日本人だ」というと「英語は?」と聞くので「ほんの少し」と答える。少し話すがジミールの話す英語とこちらのヒアリング能力では話の半分も理解できればよしとする。ジミールは「カザン」という地方でドライバー(たぶんタクシー)をしているらしい。白タクのオッサンと同じく日本の車は良い、と言っていた。トヨタニッサンはいいがロシア製の車は出来が悪いと。話は半分くらいしか通じ合っていないが少なくとも意思の疎通が図れるとわかるだけで少し気が楽になった。大人二人でヒマワリの種をモソモソ食べる姿は少し不思議な光景ではある。駅で二人でタバコを吸いに出る。
次の駅で全行程のちょうど折り返しになる。モスクワまであと4900km位。駅を出発するころ日の落ちる時間になり駅の温度計は9°を表示している。